上半期の自殺者数1万5906人、昨年より減少

 警察庁は6日、今年1〜6月に全国で自殺した人が1万5906人(速報値)に上ると発表した。
 昨年同期比で1280人の減だが、依然年間3万人超のペース。
 今年上半期の自殺者のうち、約7割に当たる1万1354人が男性。月別では、企業の決算期で雇用契約が切れる年度末の3月が最多の2932人だが、昨年9月から10か月連続の減少となっている。
 都道府県別で多いのは、東京都269人、大阪府171人、愛知県153人など。北海道で昨年同期より40人減の121人、神奈川県で30人減の135人となるなど、計23道府県で昨年同期を下回った。
 NPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」の清水康之代表は、自殺対策の啓発活動や相談窓口設置などの効果が出ているため、とする一方、「国や自治体が気を緩めれば、一気に増加に転じかねない」と指摘している。
(2010年7月6日 読売新聞)