ウェザーニューズを提訴=「過労自殺」と社員遺族―京都地裁

 民間気象会社「ウェザーニューズ」(東京都港区)の社員だった男性=当時(25)=がうつ病になり自殺したのは、極度の長時間労働と職場でのストレスが原因として、京都市に住む母親(59)と兄(32)が1日、同社を相手取り約1億700万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。
 訴状によると、男性は2008年4月から正社員として勤務。千葉市の「予報センター」で天気予報の原稿を作成するライター業務などを担当していた。同年6、7月の残業は1カ月当たり200時間を超えていた。
 また男性は上司から「何でこの会社に来たのか」などと厳しく言われ、9月には「死にたい」と口にするようになったという。
 遺族は、男性が入社後6カ月間の試用期間の終盤に、「今の部署でこれからも続けていくのは難しい」と言われたことが自殺の大きな引き金になったと主張。男性は10月に自殺した。
 昨年、遺族は千葉労働基準監督署に労災認定を申し立て、同労基署は今年6月に業務に起因する過労自殺と認定した。
 ウェザーニューズの話 誠意をもって対応してきたが、提訴されたと聞いて大変残念。訴状を見て対応を考える。
(2010年10月1日 時事通信)