<東日本大震災>派遣隊員のケア強化…防衛省、チーム設置

 防衛省は25日、同省や自衛隊幹部で構成する「東日本大震災派遣隊員ケア推進チーム」(チーム長・広田一政務官)を設置し、被災地で活動した自衛隊員の心や体のケア策の強化について検討を始めた。長期にわたる遺体収容や原発事故への対応などかつてない任務で隊員の精神的、肉体的な負担は大きく、派遣終了後も継続的なケアが必要とされる。チームは長期的視点で対策をまとめ、制度化や予算計上を図る。
 「衛生・メンタルヘルス」「処遇・厚生」「広報」の3点を主に検討し、アスベスト放射線による健康被害や精神的ストレスへの対応、表彰など隊員の功績に報いる方策、士気維持を意識したPR活動を考える。この日開いた1回目の会合で広田政務官は「隊員の心身にブレーキを起こさないよう万全を期していかなければいけない」と呼びかけた。
 東日本大震災自衛隊の派遣は2カ月近く10万人態勢が維持され、25日現在も約7万7100人が現地で活動している。
(2011年5月25日 毎日新聞