不当配転で自殺、労災求め提訴=旧J−フォン社員妻−名古屋地裁

 旧J−フォン(現ソフトバンクモバイル)の社員だった小出堯さん=当時(56)=がうつ病にかかり自殺したのは、不当な配置転換などが原因として、名古屋市に住む妻典子さん(61)が2日、国を相手に、労災認定を求める訴訟を名古屋地裁に起こした。
 訴状によると、小出さんは顧客の苦情対応などを担当していたが、1994年11月ごろに過重労働からうつ病を発症。病気が治っていないのに2002年12月には、倉庫で在庫管理などを担当する部署に不当に配置転換され病状が悪化、約1週間後に自宅で首をつって自殺した。
 典子さんは07年7月、名古屋西労働基準監督署に労災認定を求め、遺族補償年金の支給を請求したが、同労基署は今年4月、業務とうつ病との因果関係を認めず不支給処分とした。
(2009年11月2日 時事通信